和風住宅の豆知識 茶室
2020年04月22日
和風住宅の豆知識
今回は、茶室についてです。
歴史
茶の湯は鎌倉時代に禅宗とともに中国より伝わったとされます。
室町時代には唐物を飾った書院の広間に点茶所で
点てた茶を運ぶ、書院茶と呼ばれる形式の
茶会が催されていました。
室町時代中期になると、この茶の湯に
禅の精神性を加えて簡素な侘茶の祖となった
村田珠光が四畳半の茶室を造り
武野紹鴎を経て、千利休が草庵茶室を完成させます。
利休が考案した躙口(にじりぐち)、下地窓や連子窓
台目畳、露地などは、以後の茶室に継承されていきます。
現代
現代は茶道の大衆化時代ともいえます。
各家元の教室からカルチャーセンターまで
学ぶ場は多く、点茶に親しみを持つ人も増えています。
一般住宅に茶室を設ける例は少なくないのですが
それでも、座敷に炉を切ったり、風炉を置いたり
茶事を行う例もみられます。
↑茶室として利用できるように設計された和室です。
最近の住宅では和室が無い場合もあります。
茶会に参加して茶室での茶事に触れ
家ではリビングのテーブルで茶を点てて
人をもてなすというのも現代的な
茶の湯の楽しみ方です。