和風住宅の豆知識 月見台
2020年05月28日
和風住宅の豆知識
今回は、月見台についてです。
月見台とは月を鑑賞するための場所です。
濡縁から月を鑑賞できる方角の庭方向へ
せり出してもうけられます。
歴史
中秋の名月を鑑賞する風習は中国から伝わり
平安貴族の間では雅な月見の宴を催されました。
平安時代初期に嵯峨天皇が観月の宴を催した大覚寺の
大沢池は、現在も月の名所となっています。
室町時代に足利義政造営した慈照寺観音殿(銀閣)は
月を愛でるための建物ともいわれています。
現代
月に限らず身近な自然に接する
暮らしの中のうるおいの空間になります。
現代の住宅では広い庭が少ないため
2階にベランダのように造り付け
景色を妨げない低めの手すりで床座りができるデザイン
家の周りにデッキのように設けた家族や近隣との交流の場
庭の一角に舞台のような台など・・・
さまざまに工夫した月見台が見られます。