和風住宅の豆知識 じゅらく壁
2019年08月29日
和風住宅の豆知識
じゅらく壁についてです。
歴史
平安時代の事典「倭名抄」によると
壁は「宝の隔てで外からみえないようにするもの」
とあります。
代表的な日本壁である土壁は
仏教とともに上塗りの左官技術が伝わって定着しました。
法隆寺金堂壁画の白壁にその例がみられます。
土壁が多様され、上塗りに赤土、じゅらく土などの
色土が用いられるようになるのは
安土桃山時代の草庵風茶室の成立以降で
江戸時代には材料の改良や左官技術の発達により
一般家屋にも広まっていきました。
現代
じゅらく壁は京壁ともいわれ、和風の味わいに
優れているため長く愛用されてきた塗り壁で
京都西陣の聚楽第跡地付近から採取された
最高級の色土を上塗りとして用いるのが本来の工法です。
しかし、現在では他の土地の土を配合したものや
化学的に生産されたじゅらく土が多く販売されています。
色調も褐色系に加えて
黄じゅらく、白じゅらく、京さび、宇治など
和風の色が数種類揃い
部屋の雰囲気や好みに応じて選ぶことができます。